ジュン×翠星石&真紅 その2
何も答えないジュンに、真紅の意識が伝わってきた。
無意識の海が、逆流する事などあるのだろうか…。
真紅の切ない想い、悲しい思いが流れ込む。
「‥‥! どうしたの、ジュン?」
自分の感情じゃないのに涙がこぼれた。
慌てて、なんでもないと言うが涙は止まらない。
こんなにも真紅が苦しんでいたなんて知らなかった。
まるで、心が押し潰され、身体はバラバラに千切れそうだ…。
心配している真紅をおもわず抱きしめて、ジュンが言う。
「ッ……ごめん、真紅…。」
ジュンの体温が、服の上から伝わる。
「…謝るのは私の方よ…‥。」
真紅は二人に謝り、そして、ジュンは慰めるために抱いた。
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