ジュン×翠星石

ピカッ!ゴロゴロゴロゴロ………

雷がかなり近くで鳴り響く。
どうやら昨日のニュース通りに台風が直撃したみたいだな。
さっきから隣でちびいちごが「台風なのー!面白いのー!ジュン、一緒に遊ぶ?」と言ってまとわりついているので確かだろう。

ピカッ!

また光ったな……だんだんと近づいているみたいだ。
「ジュンー、ピカピカきれいねー。」
「だぁっ!うるっさい!飯食ってる間くらい静かにしろ!」
こいつの頭の中は外が嵐だろうが吹雪だろうが、いつでもお花畑だろうな。さぞかし毎日が楽しいだろう。
「ジューンー。」
「あぁっ!真紅!なんとかしてく……」

んっ?

「おい。今日はやけに静かだな真紅。」
いつもならば、ここらへんで真紅のお小言が一つ入っても良い頃なんだが……

「……別に。何でもないわ。」
本で顔を隠しながら真紅が答える。
……ははーん。そういうことか。……そういえば前にもこういうときがあったな。
「おまえ、雷が恐いのか?」

「………違うわ。」
案の定、顔を真っ赤にして否定する真紅。
普段もこのくらい可愛げがあると助かるのに。


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