ジュン×水銀燈

 危難が去りそうで去らなかった数十秒後。
 僕は、水銀燈の背中を流していた。

「ほら人間、ぐずぐずしてないで……私の身体が冷える前にさっさと翼を綺麗にするのよ」
「あああ……はいはい、今やるよ」

 何で僕がこんな事を。
 まるで、真紅達に振り回されてるみたいじゃないか。

「人間……」
「何だよ」
「根っからの下僕体質なのねぇ」

 な……!?


 水銀燈の一言に、僕の中で何かが崩壊を始めた。



「ああそうだ……前の方も洗ってやらないとな」

「人間……?」


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