ジュン×真紅

(やっぱり綺麗、だな。)
ジュンは真紅の体を洗いながら素直にそう思っていた。
白い陶磁器のような肌。僅かに膨らんだ乳房。その頂点に飾られたピンク色の粒。
そのすべてがジュンのうぶな心をどぎまぎさせる。
(なにを考えているんだよ!相手は人形だぞ。)
少し視線を落とすと、そこにあるのは球体間接。真紅が人形である証。


「上手ねジュン。素晴らしいわ。」
真紅の満足そうな答え。
「……こ、こんなの誰でもできるよ。」
ジュンは突然の賛辞に多少の照れを感じながら否定する。
しかし真紅は続ける。
「自分をそんなに低く見ないで、ジュン。ジュンにしか出来ないことが沢山あるわ。」
滑らかに歌うように真紅は言う。
「あなたは私を助けてくれた。他の子たちもあなたを慕っているわ。それはあなただからこそよ。他の誰かならできなかったわ。」
真紅の腕。ジュンが水銀燈に破壊された真紅の腕を繋げたのだった。
「だから自分を低く見ないでジュン。」


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