ジュン×翠星石

「あ、違うですぅ!もっと右へ行きやがれですぅ!」
「うるさいな!耳元で騒ぐなよ!」

店の中なのに、騒ぐ二人。

今、純は翠星石を抱きかかえている。

先ほど、翠星石が困っている純を見かねてこう言い出したのだ。
「ほら、チビ人間。いつも真紅にしてるみたいに、私を抱き上げるですぅ。」

「翠星石が、紅茶を選んでやるですぅ。」


で、こうなっているわけだが。

自分の腕の中で紅茶を真剣に選ぶ翠星石をみながら、純は思う。
(やっぱり…同じアリスドールっていっても、真紅とは感じが違うな…)

翠星石の髪が、手に当たる。

(髪の毛も、どちらかというと真紅よりふわっとしている感じで…)


「あった!これですぅ。」
「…えっ!あ、あぁ。見つかったのか?」
あまりにジロジロと翠星石を見ていたため、少し焦る純。

「?……ほら!さっさと会計にいくですぅ。」


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