ジュン×真紅

私はジュンと見つめ合った。ジュンと私は恋人を見るようにお互いを見つめていた。そして口づけした。
ジュンは舌を入れ絡ませてくる。どこでこんな事を学んだのだろうか。たぶんネットでだろう。それでも私は
彼の舌を受け入れた。
「んっ・・・ふぅ」
自分でも聞いたことがないような甘い声が漏れる。

そして私はベッドに押し倒された。彼は私の赤い服を丁寧に取っていき、私を優しく愛撫した。
白い身体があらわになる。彼はその身体をじっくりしと眺める。
「恥ずかしいから、あまり見ないで・・・」
それでも一挙手一投足に彼の愛撫を受ける私の身体。あなたの手が、私の身体を触れる
あなたの手がとても愛おしく狂おしい。彼は次々とネットで得たであろう知識で私を責める。
そして彼と私は一つになり、前後運動を始める。
「あっ・・あっ・・あっ」
自然と出てくる喘ぎ声に恥ずかしさすら感じず、ただ自分を愛してくれている彼を見上げるだけだった。
そして私の中に彼が放出した。私と彼は心も体も一つになった。



私は薔薇乙女であることをやめ、ジュンとの愛を深めることにした。翠星石や雛苺たちは既に
私たちの元を去っていた。彼と一緒にいることが嬉しかった。人間と人形、結ばれない愛だったはず。
それでも私たちはお互いを愛した。数年が経ち、私と彼は人間のいう「結婚」というものをした。
もちろん、そんなこと公にはできなかったから、ジュンの姉のノリが形だけということで式をあげてくれた。

時はどんどん流れていったが、私と彼の関係は変わらなかった。だけど一つだけ違うものがあった。
それは老化だった。彼は年月を経っていくに連れ、老けていった。正直言うと辛かった、私が彼と一緒に
老けなかったことが。人間と人形の運命なんて分かっていたはずなのに辛かった。
だけどジュンはジュンそのものだった。彼は老いても私を「好き」だと言ってくれた。


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