ジュン×翠星石×真紅

「おい、真紅入るぞ」
…ガチャ
そこには真紅はいなかった、しかし一つだけ閉まりきった鞄があった
「おい!! 真紅!!」
「………」
「…くっ!! 開けるぞ!?」
「…勝手に開けないで、私の鞄にも触らないで」
「なんだと!! こいつ!!」
ガチャ!!
ジュンは怒って勢いよく鞄を開けた
しかし…鞄の中を見てジュンの怒りは一気に冷めた
「うっ…うっ…なっ…何で勝手に開けてるの…開けないでって…言ったのに…うっ…」
目を真っ赤にして真紅はジュンを怒った
「…ごめん…」
「…うっ…っ…うっ、うっ、あーん!!」
遂に泣きだしてしまった真紅に、ジュンはただオドオドしていた
「…な、なんでなの?」
「え?」
「なんで私じゃなくて…翠星石なんかと!?」
「…それは…」
「ねぇ!! なんでなの!? なんで…なんで…」
真紅はジュンの頬を叩いたが、いつものとは違い弱々しかった…
ジュンは翠星石とのことの始まりを説明した…
「…酷い…」
「…ごめん…俺がしっかりしてないから…オマエを悲しまして…」
「…私は一番ジュンと長い間いるから、ドール達の中では一番ジュンを理解していたと思ってたわ…」
「………」
「…ジュンも私のこと一番理解してくれると…なのに…うっ…」
「…知ってたよ…」
「…え…?」
真紅の涙が止まった…


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