ジュン×翠星石×真紅

「知ってたよ!! そんなこと!!」
「じゃあ…なんで?」
「そんなのオマエに…嫌われたくないからに決まってるだろ!!」
「え…」
「いつも意地張って、オマエのことを馬鹿にするけど…それはオマエに俺を見てほしかったんだよ!!」
「…………」
「オマエに見てほしいから、裁縫の練習もした、紅茶のことだってネットで調べた…けど…」
「…けど?」
「けど…オマエが見ているのは、俺なんかは理解できない難しい本、テレビに出てくるくんくん、それと大好きな紅茶…」
「…………」
「俺を…見てくれ…少しでいい…」
「…ごめんなさい…私のほうが気付いていなかったようね」
「べ、別に謝るなよ!!」
「いえ…悪いのは私よ…一人で空回りして、翠星石にも酷いことをしてしまったわ…」
「…真紅」
ジュンは真紅を鞄から抱き上げた
「あっ…」
そしてジュンは真紅を抱きながらベットに座った…
「ふふふ…」
「な、何がおかしいんだよ?」
「ジュン…翠星石にしたことを教えてくれるの?」
「…う、うん…」
「ジュンはまだ『マスター』じゃなくてまだ私の『下僕』ね」
「っ!! こいつ!!」
ドサッ!!
「キャッ!!」
ジュンは真紅をベットに押し倒した
「…やさしくしなさいよ…」
「わ、わかってるよ!! そんなこと…」
「ふふふ…やっぱりまだ『下僕』ね。 ジュンくん。」
「こっ、こいつ!!」

そんな光景を部屋の扉の隙間から見つめる、黒い陰がいることに二人は気付かなかった…


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