ジュン×翠星石
「・・・そんなわけないじゃないか。」
家に帰れば、普通の顔でいるかもしれない。 そんなわけない。だって・・・。
『絶対にボクを待っていてくれてるから。』当たり前だ、ボクが探しだすのを待ってるに違いない。
好きといって、一番恥ずかしい生まれたままの体を見せた・・・。そんな勇気を一言で無碍にした。
そんなことしたら、絶対に戻ってこれるわけない。
「ボクが探さなきゃ、そして・・・この思いを・・・。」
自然と疲れはなくなっていた。走る、走る。
そして・・・。
そこに翠星石はいた。
公園のなか、あじさい咲き乱れる小さな・・・小さな公園のベンチの上で・・・。
その小さな体を雨にぬらされながら、うつむいて小さく震えていた・・・。
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