真紅・翠星石・雛苺×ジュン

「は……?」
 一瞬、真紅の言葉が理解できず、ジュンは固まってしまう。
「聞こえなかった? 私は服を脱ぎなさいといったわ」
「な、なんで今の話の流れで服を脱ぐことになるんだよ!」
「簡単なことだわ。接吻では送り込む力が少ないのなら……」
 真紅は一瞬口ごもったが、頬を染めつつ、上目遣いになりながらも言葉を続けた。
「……接吻以上の事をして、もっと多くの力を送り込めばいいのだわ」
「な……で、できるわけないだろ! 僕はそんなこと絶対にしないからな!」
 真紅の言う「接吻以上のこと」を想像してしまい、思わずジュンはベッドから立ち上がった。
 とにかくこの状況から逃げようと、ドアの方へ駆け出す。
「逃がさないわ。雛苺、翠星石、ジュンを止めて!」
「わかったの!」
「任せるです!」
「うわっ!?」
 ドアノブに手を掛けようとした瞬間、ジュンの体は苺わだちと蔦に拘束され、床に押し倒された。
「ジュン、大人しくしてなの」
「往生際が悪いのはダメですぅ」
「ちょ、ちょっと待て、力を使うとまずいんじゃなかったのか!」
 力を使われたことで、急速に体から力が抜けるのを感じたジュンは、思わず叫ぶ。
「仕方ないわ。ジュンが協力的になってくれれば、力なんて使う必要なかったのよ」
 真紅がブーさんやくんくんのぬいぐるみを操り、ジュンに近づける。
「さあ、あなたたち、ジュンの服を脱がせなさい」
「よせ……! やめろ……! 来るなぁ!!」
 ジュンの制止も空しく、ぬいぐるみたちはジュンの服を脱がせ始めた。


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