水銀燈×ジュン

「ウフフ……こんにちわ、ジュン君……」

真紅同様、彼女はその小さな体からはとても想像できないようなほど色っぽく甘い声を出した。
水銀燈……たしか真紅がそう呼んでいた人形。
彼女は下半身を丸出しにして驚いている僕を、いつものような見下す目つきで見つめていた。

「な……お、お、おまえ……ど、ど、どっから入っ!」

ただでさえ、オナニーをしようとしていたところを見られてしまい気まずいうえ、その予期せぬ訪問者に、おもわずしどろもどろになってしまう。
しかし彼女の方は少しも驚いた様子もなく、冷静に、ゆっくりと僕の体にその小さな手を伸ばしてくる。

「や、やめろ……こ、こっち来るな……」
「ふふ、そう怖がらないでぇ。水銀燈と一緒に遊びましょうよぉ……寂しかったんでしょぉ?」

甘えるような口調でそう言いながら、水銀燈はその真っ白な手のひらを僕の胸板にピタッと押し付けた。
ひんやりとした彼女の手の体温が、上着越しの僕の胸に入り込んでくる。

「う………」
「………んふふ……」


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