蒼星石

12月19日
「ねえ、マスター、今日の夕飯は僕が作って良い?」
蒼星石は「簡単だれでもクッキング」という本を片手に俺に言い寄ってきた。
「ほら、これが作りたいんだ。美味しそうでしょ?」
蒼星石はほんの、あるページを指さして言った。そこにはハンバーグがあった。
目玉焼きが花の形にくりぬかれて乗っかっている。
その本には「簡単だれでも」と書いてあったので馬鹿でも作れるだろう。
それに今日は仕事が忙しかったので作らせてやることにした。
蒼星石はエプロン姿になり、ハンバーグを作り始めた。鼻歌を歌って、気分が良いようだ。
しばらくして完成し、ちゃぶ台に並べた。顔がニヤニヤしていてむかつく。
「いただきます。」
俺が夕食を食べ始めると蒼星石はじっと俺の顔を緊張したような面持ちで見てくる。
「なに見てるんだよ。」
俺は牽制したが蒼星石はそれでも見てくる。俺は頭に来た。
「ねえ、マスター、美味しくできたかなぁ?」
蒼星石はしつこく聞いてくる。いい加減にしてほしい。
味はそこそこだった。美味いとは言えないが悪くはない。しかし蒼星石が非常にむかつく。


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