蒼星石

12月17日
「うわーっ!マスター、何これ!?」
蒼星石はケージを見ると驚き、壁に寄り添ってこちらを警戒している。
「近くのペットショップで買ったんだ。珍しいだろう?肌色の蛇。」
どうやら蒼星石は蛇が苦手なようだ。蛇と目が合うたびに「ひっ!」と、ビクついている。
この臆病さが俺をイライラさせる。
「ケージに入っているんだ。噛みつかねえよ。こっちに来い。」
蒼星石はケージを警戒しながらゆっくり近づいてくる。あまりのとろさにイライラする。
「まったく、この臆病人形が。男のくせにナヨナヨしやがって。」
そう言うと蒼星石は傷ついたようなしょんぼりした目でこちらを見て、そしていきなり甘えるような声で、
「マスター、僕・・・女の子だよ・・・。」
と言った。そう言えば忘れていた。こいつはどう見たって男である。
「お前には色気がないからな。ローゼンの失敗作じゃなかったのか?それとも姉の引き立て役か?」
流石にこの一言はかなり効いたようだ。蒼星石は下を向いて黙り込んでしまった。
そんなこんなでもう犬の散歩の時間だ。しかし蒼星石は行きたくないらしい。
犬の散歩はあいつの一日の一番の楽しみのはずなのに・・・。
結局蒼星石は留守番することになった。
散歩中、道の向こうに柏葉さんを見つけた。真紅と雛苺もいる。こちらには気づいていないようだ。
柏葉さん達もこの時間帯になると毎日散歩をするらしい。
蒼星石は普段は彼女たちを見つけると身を隠す。今日来なかったのはこれが原因ではないはずだ。
とろい奴がいないこともあり、散歩は普段より大分早く終わった。


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