蒼星石

12月15日
今日も犬の散歩に出かける。どこか犬も蒼星石に心を許してきた気がしないこともない。
犬の散歩は蒼星石の一日での一番の楽しみになっていた。
蒼星石は急に、ある、立派な和風の家の前で立ち止まった。表札には「柏葉」と書いてある。
「おい、どうした?蒼星石。」
蒼星石はじっとその家を見つめた。何かためらっているようであり、周りをきょろきょろしている。
そして何かを決心したかのようにドアの前まで行き、傘立てに上ってチャイムを押した。
「お、おい!なにやってるんだ!!」
そのとき、ドアが開くとその中には前に見た女子中学生が立っている。
女子中学生・・・柏葉さんは蒼星石を見るとすぐに俺の方に目線を移した。そして、
「あの・・・よかったら中でお茶でも・・・。」
とだけ言った。少しびっくりした。
柏葉さんはドアを閉めた。蒼星石はかろうじてドアに挟まれそうになった。
リビングに入るとそこには前に見た赤いドレスを着た小さな少女がこたつで静かに本を読んでいた。
柏葉さんの話によるとこの少女、そして桃色の少女もローゼンメイデンらしい。
赤い人形は俺の方を見ると、
「あら、こんにちは。」
とだけ言った。


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