蒼星石
12月14日
朝食をとって30分ほどたったときだ。
「ガタン!ゴトゴトゴト・・・・。」
階段の方をちょっと覗いてみると蒼星石が倒れている。無理矢理降りようとして転げ落ちたらしい。
「いたたた・・・・・。んっ、うんしょ、うんしょ、・・・・。」
なんと蒼星石は首を動かし、顔で地面をはってきている。しかし、やはりとろい。
俺はわざとドアを閉めた。蒼星石はドアのすぐ前まで来て、
「ねえ、マスター、朝食を食べに来たよ。ドアを開けて。」
「バタン!」
「うわっ!痛い!」
勢いよくドアを開けると案の定、蒼星石に直撃した。
「いたたた・・・・。ん、うんっ、うんっ、・・・。」
蒼星石は後ろに吹き飛んだが体勢を立て直し、また芋虫みたいに地面をはい、
ドアの中に入っていった。ドアの下の出っ張りに苦戦しているようだ。
俺は朝食を床に置いてやった。ご飯とみそ汁と芋の煮っ転がしだ。
蒼星石はうつ伏せになり、顔を必死に持ち上げ、食べようとした。
「「う・・・もぐもぐ・・・うっ・・・・うわっ!!」
やはりこぼした。しかも全部だ。蒼星石はこぼれたご飯に顔を押しつけ、
床を食べるかのように口をもごもごさせている。顔はご飯粒だらけだ。
芋の煮っ転がしにはさほど苦戦しなかった。みそ汁はぺろぺろと床を舐めながら飲んだ。
服が汚れたので洗濯させようかと思ったが、あれで洗濯できるはずがない。
仕方がないので俺が洗濯してやった。その間は下着でいさせることにした。
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