蒼星石
12月11日
家に帰ったときはもう遅くなっていた。俺はコンビニ弁当で夕飯を済ませた。
蒼星石はウンコを喰ったので今夜はいらないだろう。そしてもう寝る時間だ。
「マスター、僕の鞄は?僕たちローゼンメイデンは鞄の中で寝なきゃならないんだ。」
「鞄?ああ、あれはスーツケースとして使うから駄目だ。」
「え!?そんな!僕たちはあの鞄で寝ないと・・・。」
「うるさい!ウンコまみれの汚らわしい奴をスーツケースに入れられるわけ無いだろうが!」
蒼星石は怯えた目でこちらを見る。
「あの犬と外で寝ろ!」
外はだいぶ寒かったがそんなの俺の気にすることではない、
「まったく、自分の姉の名前を付けるなんて馬鹿じゃないのか?」
そうすると蒼星石は寂しそうに下を向いて、
「翠星石は・・お姉さんはもうローザミスティカを・・・。」
俺にはよく分からなかったが、要するにもう動かないただの人形になってしまったらしい。
蒼星石はしょんぼりと家を出て、犬小屋の方へと向かっていった。
しかしかみつかれそうになり、結局犬小屋のすぐ外で寝ることにした。
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