蒼星石

12月11日
「ワンワン!!グルルルル・・・」
どうやら犬の散歩の時間のようだ。しかし一人だと色々面倒だ。
「おい、蒼星石。」
俺は蒼星石を出してやり、散歩の手伝いをさせることにした。
押入をあけてみると俺の枕を抱きしめて眠っていた。
ひゅーひゅー寝息を立てていやがる。
しかもあろうことか、涙やら鼻水やらで濡れているではないか。
「おい!起きろ!糞人形!」
「う・・・う〜ん・・・あ、マスター!出してくれるの?」
「俺の顔を見るなりそれか!しかも枕を汚しやがって、反省の色が見えないぞ!」
「ビシッ」
平手で一回蒼星石の頬を叩いてやった。
「う・・・・ごめんなさい・・・。」
また泣き出しそうだ。
「まぁいい。これから犬の散歩がある。つきあえ。」
「え?犬?」
急に蒼星石の顔がほころんだ。どうやら犬が好きらしい。


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