蒼星石

12月11日
とりあえず昼食。今日は炒飯だ。とても美味そうに食べている。しかしカチャカチャと食器の音がうるさい。
「それでね、マスター、僕には翠星石っていう双子のお姉さんがいて・・・。」
ついには楽しそうに自分の姉妹の話をはじめやがった。
こっちは奴の無礼さを我慢してやっていたというのに奴は楽しそうにつばを飛ばしながら
話してきやがる。もう我慢の限界だ。
「ガシャーン!」
ちゃぶ台をひっくり返してやった。蒼星石がびっくりした目でこちらを見ている。
「お前、食事のマナーが悪い上につばを飛ばしてつまらない話を聞かせやがって!」
「え・・・あ・・・ご、ごめんなさい、マスター。」
涙ぐんだ目で俺の方を見ている。しかしそれがまた異様にむかつく。
「ビシッビシッ!」
平手で二回頬を叩く。
「もうしません。許してください、マスター!」
もう完全に泣きじゃくっている。、しかし俺が許すはずがない。押入に放り込んで閉じこめてやった。
「暗いよ!怖いよ!助けて、マスター!ごめんなさい、もうしませんから!」
ドンドンと襖を叩く。これがまたうるさい。
「静かにしろ!反省の色が見えないぞ!!」
急に静かになった。押入の中からは蒼星石のすすり泣く声が聞こえる。


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