ジュン×翠星石&真紅 その2

全ては十日前に始まった、僕はいくら夢の中と言えども翠星石を抱いてしまった…あまつさえ真紅にそれを見られてしまった……。
― 食卓 ―
いつもなら雛苺が花丸ハンバーグに完成を上げるところだが、気配を察知してか誰もがも無言になっていた。
簡単に言うと嫁姑戦争真っ只中の最前線に立たされている気分だった。
『ほら、ジュン…ご飯粒が付いてるですぅ』
翠星石がジュンの頬に付いていた米粒を小さい指で付け取り、そのまま口に運んだのだ。
ボグゥッ!!
ジュンの脛に激痛が走った、テーブルの下で真紅が思いっきり脛を蹴ったのだ。
『ひ、雛ごちそうさまなの〜』
『わ、私学校の宿題が……』
雛苺とノリが逃げる様に部屋から出て行った。
(き、気まずい……)
ジュンも立ち上がって逃げ出そうとしたが……。
『ジュン?どこに行くのかしら?』
真紅が青い目でジュンを睨み付けて聞いた、その瞳の中に炎が見えたのは気のせいだろうか?
『ち、ちょっとトイレに…』
ジュンが付け足す様に呟くとそそくさと逃げて行った。
しばらく部屋の中には沈黙が流れた、最初に口を開いたのは以外にも翠星石だった。
『何故、真紅はジュンに辛く当たるのですぅ?』
この一言を気にジュンの運命は大きく変わろうとしていた……
(続くのかしらぁ)


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