ジュン×翠星石&真紅 その1

『翠分補給』

契約したことによって、最近ジュンの事がとても気になっている翠星石は
今ではジュンの夢の中を覗くのが密かな楽しみになっていた。
「今晩もチビ人間の夢の中に入って、イタズラしてやるです。」
意気高々と乗り込んだジュンの夢の中だが、いつもと様子が違うのに気づく。
「どこですぅ?ここは…。」
そこは殺風景な部屋。誰も居なく、ただ並んでいるたくさんの机。目の前の深緑の板。
学校の教室だった。無論、どこだか分からない翠星石は不安げに辺りをうかがう。
すると、教室の後ろでジュンの姿を見つけた。
「ジュン」と声を出しそうになったが、もう一人 人がいるのに気づいた。
見たことがある人間、柏葉巴である。そして、二人の格好を見た翠星石は
顔を一瞬でカァと染め上げた。二人は裸で抱き合っていたのだ。
「 さ、桜田くん。」「 柏葉……。」
驚き、しばらく二人の行為に見入っていたが、突然我に帰ると唸りだした。
(うぅ〜〜。あの根性入魂女、ジュンの夢の中にまでシャシャリ出てきやがってぇ〜です!!)
まぁ、巴はまったく無関係なのだが……。
完全に頭に血が上ったのか、二人の前に飛び出してギャアギャア騒ぎ出した。


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