ジュン×真紅・翠星石
しーんと静まり返るリビング。
どうやら夜の静けさだけではないようだ。
「お、おい何言って……あいつはちゃんと部屋に居るはずで、」
ガチャ
リビングのドアが開かれた。現れたのは、翠星石。
ジュンは驚愕のあまり、口をパクパクとさせる。まるで酸欠の金魚のように情けない顔だった。
対する真紅は冷静そのもの。やはり年の功(?)というのは素晴らしい。
「……バレてたですか。」
イタズラがバレた時にする表情……とは違い、少し寂しそうな表情を翠星石は浮かべる。
「ええ。あなた、昨日から覗いていたでしょう。」
あくまで冷静に答える真紅。
ジュンが「えぇ!」といちいちリアクションをとるが気にせず真紅は続ける。
「どうして、覗いてたりしたのかしら?」
真紅は答えは分かっているのにわざと質問をする。
「そ、それは………」
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