ジュン×真紅・翠星石

いつからだろう。僕が真紅と毎晩密かに会うようになったのは……




いつもの午後。ジュンは真紅たちと紅茶を飲んでいた。

「あら?のりが淹れたにしては上出来だわ。」
真紅が、紅茶をすすりながら言う。
珍しい真紅の賛辞にのりは一瞬驚いたが、すぐに照れに変わった。
「え、そ、そう……よかったわぁ。」
ジュンはその嫁と姑のようなやり取りを横目に、ネットショッピングに勤しんでいた。

(……やけに今日は機嫌がいいなあいつ……)
やはり、昨日あれだけ喜ばせたからか。

「そうですかぁ?翠星石はいつもと変わらないと思うですぅ。」
「ヒナはイチゴがあればいいの〜!」
翠星石・雛苺の二人もそれぞれ意見を言いあう。……後者はとてつもなく失礼なのだが。

ふと、真紅と目があった。
何かを伝えたいような目をする真紅。
ジュンはそれだけで理解し、そっと了解の目配せをした。

そんな二人を、翠星石は何か不満げに見つめていた。


[次へ] [戻る]