ジュン×翠星石
翌日。
熱もすっかり引き元気になったジュン。
「そ、その……なんだ……あ、ありがとうな。」
素直じゃないジュンだったが、感謝を言えるだけまだ素直になったと言えるだろう。
「えへへ〜!ヒナ誉められたの〜!」
「世話の焼ける下僕を持つこっちの身にもなりなさい。」
「………」
ひとり、翠星石だけはうつむき何も言葉を発していなかった。
「おい。性悪人形。どうしたんだよ?お前らしくもない。」
ジュンに声をかけられても顔をあげる気配はない。
顔が赤くなっている気がするが……
「おい。返事くらいし「うるさいですぅ!チビ人間!元気になったらなったでうるさいやつですぅ!」
いつもの毒舌。様子がおかしいと思ったのはどうやらジュンの勘違いのようだった。
「な……!人が心配してやったのにその言いぐさはなんだよ!」
やれやれ。と真紅は溜息をつく。
(また、看病したいですぅ……)
一人心中で呟く翠星石だった
〜fin〜
[前へ] [戻る]