水銀燈×真紅・ジュン

「あぁ……そう、そうなのぉ……水銀燈はマゾで淫乱の……変態女なのぉ……」

取り残された彼女はそんな危ないことをつぶやきながら、ブルブルと体を震わせてその変態行為の余韻に浸っていた。
すると今度は、今のやりとりを理解できないといったふうに見つめている雛苺が、その興味を我慢できずに水銀燈に話しかける。

「すいぎんと〜ってぇ……まぞでいんらんの……へんたいさんなの〜?」

おそらく自分でもまったく意味の分かっていないであろう言葉を使い、雛苺はその言葉の意味の象徴ともいうべき相手に質問を投げかけた。
それを聞くと水銀燈は、新たな獲物を見つけたとばかりに目を光らせて、今度はその欲望を幼い少女にぶつけていく。

「そう……そうよぉ、雛苺ぉ……あぁ……その汚れを知らない瞳で、もっともっとこのいやらしい私を見つめてぇ……♪」

雛苺の純真無垢な瞳で見つめられるだけでも彼女にとってはたまらないらしく、またもやその体を震わせはじめる。
そんな姿を見て雛苺は、おもしろい遊び相手でも見つけたかのように水銀燈の体にじゃれついた。

「じゃあじゃあ!……ヒナがすいぎんと〜のこと、いっぱいいっぱいいじめてあげるのぉ〜♪……このへんたぁ〜い♪」
「あぁん♪いい……いいわぁ♪……私達、仲良くなれそうねぇ……♪」

「………………」

意外にも気が合いそうな二人を見ながら、僕はただ絶句するしかなかった。
そして、新しく僕の部屋の仲間に加わってしまったその人形に対して、昨夜から続く貞操の危機を感じずにはいられないのだった……。   
                                             終


[前へ] [戻る]