ジュン×蒼星石

            「ジュン×蒼星石」

「どうしたらいいんだろう…」
蒼星石は一人悩んでいた。
「僕はこんなにもジュン君のことが好きなのに…」
手入れした植物達を見ながら小さく溜め息をつくとふと考えが浮かんだ。
「そうだ!」
(ああすればジュン君は僕の事をもっと好きになってくれる!)

ガチャッ

その時、待ちわびた人物が帰ってきた。
「ただいま、蒼星石」
玄関に立つジュンを出迎える蒼星石。
「お帰りなさいませ、ご主人様」
「…た、ただいま?」
いつもと違う出迎えに困惑するジュンを余所に更に言葉を続ける。
「ご主人様、ご用がございましたら何なりとお申し付け下さいませ」
「ああ、ありがとう」
(ふふ、男性は従順に尽くす女性が好きだって聞いた事がある)
そう考え命令があるまで傍を離れない蒼星石にジュンはどうしたらいいのかと混乱した。
(今日の蒼星石はどうしたんだ…はっ!もしかしたら僕をからかっているんじゃ!?)
そう思い蒼星石を見るとニッコリと意味ありげに微笑みかける。
(僕にまいったと言わせたい気だな…ふっ、その手には乗らないぞ蒼星石!僕は負けない!)


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