水銀燈×ジュン

「みんなぁ〜おやつできたわよ〜降りてらっしゃ〜い」
「はぁ〜い♪」

一階からのりの間延びした声が聞こえて、雛苺が嬉しそうな声を出しながら一番に僕の部屋から出て行く。
その後を追うように、真紅と翠星石はゆっくりと部屋の出口に歩いていく。
しかし、僕はその様子を関係ないといった感じでパソコンに目を向けたまま動かなかった。

「あら、ジュン……あなたは行かないの?」
「いい……行きたいならおまえらだけで行けよ……」
「はぁ……あいかわらず協調性のねぇ〜野郎ですぅ〜」

僕のめんどくさがった言い方を聞き翠星石は、人を小バカにしたような言い方で憎まれ口を叩いてくる。

「うるさいな……とっとと出てけよ!この性悪人形が!」
「な!……ひ、引き篭もりの童貞野郎に言われたくねぇ!ですぅ!」
「な、なんだとぉ!……ど、童貞は関係ないだろぉ!」
「っけ!……あんたみたいなオタク野郎は!一生この部屋で引き篭もってろ!ですぅぅぅぅうう!」

最後に胸に突き刺さる言葉を吐いて、翠星石は怒り狂ったようにドタドタと階段を降りていった。
真紅も僕達のそのやりとりに、やれやれといった様子で彼女のあとに続き部屋を出て行く。


[次へ] [戻る]